ChatGPTが「わかってくれない」を解決|AIに伝わるプロンプトの書き方
ChatGPTに聞いたのに、期待した通りの答えが返ってこない…。
生成AIを活用している誰もが、一度は抱いたことがある不満ではないでしょうか?
例えば、「この文章をわかりやすくして」と頼んだのに、微妙にニュアンスが違ったり、期待していたほど改善されなかったり。「長めの解説をして」と伝えたのに、意外とあっさりした答えしか返ってこなかったこともあるかもしれません。
私自身ChatGPTの出始めから使っていますが、使っていくうちにわかってきたのは、ChatGPTの出力をコントロールできるかどうかはプロンプト(指示の書き方)次第だということ。適切な指示を出せば、より意図に沿った回答を得ることができます。
コツは、以下の3つを適切に指定すること。
- 具体性を持たせる
- 文脈を明確にする
- フォーマットを指定する
つまり、どんなことを(具体性)、誰に向けて(文脈)、どんな表現や形式(フォーマット)で伝えるのか、ということです。
「面倒そうだな…」と感じるかもしれません。ですが、人間相手のコミュニケーションでも同じですよね。同僚や取引先に仕事を頼むとき、「これやっといて」だけでは伝わりません。
〇〇の資料を作成してください。営業向けなので専門用語は少なめに。A4用紙1枚で箇条書きにまとめてもらえると助かります。
上記のように伝えれば、相手は迷わず動けるはずです。
ChatGPTも同様に、指示が曖昧なら「それなりの答え」しか返ってきません。でも、伝え方を工夫すれば、驚くほど精度の高い回答が得られるのです。
別の記事で、「AIライティングでChatGPTを使う時には、読者のペルソナや筆者のプロフィールなどを共有すると効果的」と書きました。
ただ、上の記事で解説している方法は、日常使いするには重すぎるでしょう。
そこで本記事では、もう少しライトに、ChatGPTの出力を意図通りにコントロールするためのプロンプト作成テクニックを解説します。さらに、Markdownという記号を使って、プロンプトを論理的に整理する方法も紹介します。
「思った通りに答えてくれない…」というストレスから解放され、ChatGPTを使いこなせるようになるために、ぜひ最後まで読んで実践してみてください。
ChatGPTの回答がブレる理由
ChatGPTを使っていると、同じ質問をしても毎回微妙に違う回答が返ってくることに気づくはずです。なぜこうした「ブレ」が起こるのか。
効果的なプロンプトを書くためにも、まずはChatGPTが文章を書く仕組みを理解しておきましょう。
ChatGPTの仕組みと出力の特徴
ChatGPTは、インターネット上の膨大なデータをもとに学習し、確率的に最適な回答を生成するAIです。つまり、「絶対にこの答えが正解」というものがなく、過去の学習データに基づいて、もっとも適切と思われる単語をつなげて文章を作っているのです。
そのため、「同じ質問をしても、必ずしも同じ答えにならない」という特性があります。これは、質問の仕方によって、ChatGPTがどのような文脈を想定するかが変わるためです。
また、ChatGPTは「会話」をベースにしたAIなので、前後の文脈に影響されやすいという特徴もあります。たとえば、一度「カジュアルな口調で話して」と頼むと、その後の回答もカジュアルな表現で話してくれますよね。
こうした特性を理解しておくことで、「なぜ意図しない回答が返ってくるのか?」が見えてきます。
プロンプト次第で大きく変わる出力
ChatGPTの回答がブレる最大の原因は、プロンプト(指示の出し方)の違いです。例えば、次の2つのプロンプトを比較してみましょう。
この文章をわかりやすくして
この文章を、小学生でも理解できるように簡単な言葉で言い換えてください
前者では「わかりやすく」という指示が曖昧なため、ChatGPTは独自の判断で文章を改善します。一方、後者では「小学生でも理解できる」「簡単な言葉」という具体的な指示が含まれているため、より意図に沿った出力が期待できます。
このように、プロンプトの書き方次第で、ChatGPTの回答の精度は大きく変わるのです。
ChatGPTに伝わりやすいプロンプトの基本
ChatGPTに期待通りの回答をしてもらうためには、適切なプロンプトを作成することが重要です。ここでは、具体的なプロンプトの改善方法を学びながら、最終的に使える形に仕上げていきます。
まず、改善前のプロンプトと出力結果の例を見てみましょう。
マーケティングについて説明してください。
悪いプロンプトによる出力(クリックして詳細を表示)
マーケティングとは?
マーケティングとは、商品やサービスを市場に提供し、顧客に価値を届けるための活動全般を指します。単なる「広告」や「販売促進」だけでなく、顧客のニーズを理解し、それに基づいて商品開発や価格設定、販売戦略、ブランディングなどを行うことが含まれます。
マーケティングの主な要素
マーケティングにはさまざまな要素がありますが、代表的なものを紹介します。
1. 4P(マーケティングミックス)
マーケティングの基本概念の一つに「4P」があります。
- Product(製品):顧客のニーズを満たす商品やサービスの開発
- Price(価格):適切な価格設定(コスト、競争、ターゲット層を考慮)
- Place(流通):商品を適切な場所で販売(オンライン・オフラインの選択)
- Promotion(販促):広告、SNS、PRなどを活用した認知度向上
最近では、4Pに「People(人)」「Process(プロセス)」「Physical Evidence(物的証拠)」を加えた「7P」も使われます。
マーケティングの種類
マーケティングにはさまざまな種類があります。
1. デジタルマーケティング
オンラインを活用したマーケティング手法。
例:SEO(検索エンジン最適化)、SNSマーケティング、Eメールマーケティング2. コンテンツマーケティング
価値のある情報(ブログ、動画、SNS投稿など)を提供し、顧客との関係を築く。
例:企業ブログ、YouTube動画、ホワイトペーパー3. インバウンドマーケティング
顧客が自発的にブランドに関心を持つように誘導する手法。
例:SEO、コンテンツマーケティング、SNS運用4. ダイレクトマーケティング
特定の顧客に直接アプローチするマーケティング手法。
例:Eメール、ダイレクトメール、SMSマーケティング5. ブランドマーケティング
企業や製品のブランド価値を高め、顧客の信頼を獲得する。
例:AppleやNikeのブランディング戦略
マーケティングの目的
マーケティングの最終的な目的は、単なる「売上向上」だけでなく、「顧客との長期的な関係を築くこと」です。これにより、リピーターやブランドのファンを増やし、持続的なビジネス成長を実現できます。
マーケティングの役割は時代とともに変化しており、特にデジタル技術の発展により、データ分析やAIの活用が重要になっています。
悪い例として紹介したプロンプトは情報が曖昧なため、ChatGPTはどのレベルの知識が求められているのか、どのような形式で説明すればよいのかを判断しづらくなります。
その結果、上記のような、当たり障りのない当たり前の情報が出力されました。これは、正直読んでも面白くないですよね。
次に、上記のプロンプトを改善しながら、効果的なプロンプトの書き方を見ていきましょう。
効果的なプロンプトの3原則
ChatGPTに指示する効果的なプロンプトを書くために、次の3つを意識してみるようにしましょう。
- 具体性を持たせる
- 文脈を明確にする
- フォーマットを指定する
それぞれ、「悪い例」のプロンプトに追記しながら見ていきます。
1. 具体性を持たせる
ChatGPTに明確な回答をさせるために、プロンプトの内容をできるだけ具体的に書きます。
改善前のプロンプト
マーケティングについて説明してください。
改善後のプロンプト
マーケティングの基本概念を初心者向けに、専門用語を使わずに説明してください。
上記の例では、「基本概念を初心者向けに」「専門用語を使わずに」と、マーケティングの何について、どんなふうに知りたいのかを追記しました。
2. 文脈を明確にする
さらに文脈(前提条件、背景情報)を追加していきましょう。
改善前のプロンプト
マーケティングの基本概念を初心者向けに、専門用語を使わずに説明してください。
改善後のプロンプト
マーケティングの基本概念を、これからネットショップを始める初心者向けに、専門用語を使わずに説明してください。
上記の例では、「これからネットショップを始める」という文脈を追記しました。このような背景情報も加えることで、ChatGPTの回答はより具体的になります。
3. フォーマットを指定する
さらに出力形式を指定すると、回答が整理され、使いやすいものになります。
改善前のプロンプト
マーケティングの基本概念を、これからネットショップを始める初心者向けに、専門用語を使わずに説明してください。
改善後のプロンプト
マーケティングの基本概念を、これからネットショップを始める初心者向けに、専門用語を使わずに説明してください。見出しと箇条書きを使って整理し、最後に実践例を1つ追加してください。
上記の例では、「見出し」「箇条書き」「実践例」という出力フォーマットを指定しました。
では、ここまで作ってきたプロンプトを使い、出力例を見てみましょう。
最終的に作成したプロンプトと出力の比較
では、最終的なプロンプトと、それをChatGPTに入力した出力結果を見てみましょう。
マーケティングの基本概念を、これからネットショップを始める初心者向けに、専門用語を使わずに説明してください。見出しと箇条書きを使って整理し、最後に実践例を1つ追加してください。
最終的なプロンプトによる出力(クリックして全文を表示)
マーケティングの基本概念(初心者向け)
1. マーケティングとは?
マーケティングとは、「商品やサービスを売れるようにするための工夫」のことです。単に広告を出すことだけでなく、お客さんが「欲しい!」と思えるように考え、行動することが大切です。
2. ネットショップの成功に必要なポイント
誰に売るのか?(ターゲットを決める)
- どんな人が自分の商品を必要としているのかを考えます。
- 例:「子育て中のママ向け」「スポーツ好きな人向け」など。
何を売るのか?(商品の魅力を伝える)
- 商品の良さをわかりやすく伝えます。
- 例:「このバッグは軽くて丈夫で、毎日使いやすい!」
どこで売るのか?(販売の場所を決める)
- 自分のネットショップだけでなく、SNSや他の販売サイトも活用する。
- 例:「InstagramやAmazonでも販売する」
どうやって知ってもらうか?(宣伝方法を考える)
- 広告を出すだけでなく、SNSで紹介したり、お客さんの口コミを増やす工夫をする。
- 例:「商品を使った感想を投稿してもらうキャンペーンを実施」
どうやってリピートしてもらうか?(ファンを増やす)
- 一度買ってくれたお客さんに、また来てもらう仕組みを作る。
- 例:「リピーター向けに特典クーポンをプレゼント」
3. 実践例:ハンドメイドアクセサリーのネットショップ
① ターゲットを決める
→ 「オシャレで個性的なアクセサリーが好きな20〜30代女性」② 魅力を伝える
→ 「一点物の手作りで、他にはないデザイン!」③ 販売場所を決める
→ 「ネットショップ+Instagramのショップ機能」④ 知ってもらう工夫
→ 「おしゃれな写真を投稿&フォロワー限定のプレゼント企画」⑤ リピーターを増やす工夫
→ 「購入者に次回使える割引クーポンをプレゼント」このように、マーケティングは「どうすれば売れるか」を考えること。あなたのネットショップでも、ぜひ試してみてください!
このように、具体性・文脈・フォーマットの3つのポイントを意識することで、より明確で実用的な回答を得ることができます。
再掲になりますが、「悪いプロンプトの例」も記載しておきます。上記の出力例と比べてみてください。
マーケティングについて説明してください。
悪いプロンプトによる出力(クリックして詳細を表示)
マーケティングとは?
マーケティングとは、商品やサービスを市場に提供し、顧客に価値を届けるための活動全般を指します。単なる「広告」や「販売促進」だけでなく、顧客のニーズを理解し、それに基づいて商品開発や価格設定、販売戦略、ブランディングなどを行うことが含まれます。
マーケティングの主な要素
マーケティングにはさまざまな要素がありますが、代表的なものを紹介します。
1. 4P(マーケティングミックス)
マーケティングの基本概念の一つに「4P」があります。
- Product(製品):顧客のニーズを満たす商品やサービスの開発
- Price(価格):適切な価格設定(コスト、競争、ターゲット層を考慮)
- Place(流通):商品を適切な場所で販売(オンライン・オフラインの選択)
- Promotion(販促):広告、SNS、PRなどを活用した認知度向上
最近では、4Pに「People(人)」「Process(プロセス)」「Physical Evidence(物的証拠)」を加えた「7P」も使われます。
マーケティングの種類
マーケティングにはさまざまな種類があります。
1. デジタルマーケティング
オンラインを活用したマーケティング手法。
例:SEO(検索エンジン最適化)、SNSマーケティング、Eメールマーケティング2. コンテンツマーケティング
価値のある情報(ブログ、動画、SNS投稿など)を提供し、顧客との関係を築く。
例:企業ブログ、YouTube動画、ホワイトペーパー3. インバウンドマーケティング
顧客が自発的にブランドに関心を持つように誘導する手法。
例:SEO、コンテンツマーケティング、SNS運用4. ダイレクトマーケティング
特定の顧客に直接アプローチするマーケティング手法。
例:Eメール、ダイレクトメール、SMSマーケティング5. ブランドマーケティング
企業や製品のブランド価値を高め、顧客の信頼を獲得する。
例:AppleやNikeのブランディング戦略
マーケティングの目的
マーケティングの最終的な目的は、単なる「売上向上」だけでなく、「顧客との長期的な関係を築くこと」です。これにより、リピーターやブランドのファンを増やし、持続的なビジネス成長を実現できます。
マーケティングの役割は時代とともに変化しており、特にデジタル技術の発展により、データ分析やAIの活用が重要になっています。
ChatGPTへのインタビュー – AIに聞く「伝わりやすい指示」とは?
回答の精度を上げるためには、AI自身にインタビューすると、たくさんのヒントをもらえます。
以下は、実際に私がChatGPTにインタビューを行い、「AIが理解しやすいプロンプトのコツ」を探った結果です。
––––あなたにとって、「わかりやすい指示」とはどのようなものですか?
具体的で明確な意図を持ち、曖昧な表現を避けた指示です。例えば、「AIに理解されやすいプロンプトの特徴を3つ挙げ、それぞれ100文字で説明してください」といった形が理想的です。
––––あなたはしばしば、必要な情報を省略しようとします。それを防ぐには、どうすれば良いでしょうか?
「重要なポイントを漏れなく含めてください」や「要点を箇条書きで整理してください」などと指示すると、より包括的な回答が得られます。また、「具体例を1つ以上挙げて説明してください」と指定すると、省略を防ぎやすくなります。
––––あなたにとって、わかりやすい質問の形式はありますか?あなたが理解しやすい記号などがあれば具体的に教えてください。
わかりやすい質問の形式は、明確な構造・具体的な条件・一貫したフォーマットを持つものです。特に、以下の記号を使うと理解しやすくなります。
- 見出し(#):質問のテーマを明確にする
- リスト(-):質問を整理し、順序を示す
- 太字(** **):重要な部分を強調する
- 区切り線(—):異なる話題を分ける
以上が、ChatGPT自身に「分かりやすいプロンプト」について聞いてみた結果です。このような感じで、自分の「出したい結果」を踏まえた上でプロンプトのコツを聞くと、役立つ回答が得られるでしょう。
ちなみに、最後の質問の回答でChatGPTが答えた「見出し(#)」や「リスト(-)」などの記号は「Markdown」記法と呼ばれるものです。ChatGPTが答えたように、生成AIに入力するプロンプトは、このMarkdownを使うと理解されやすいとされています。
次のセクションで、Markdown記法について詳しく見ていきましょう。
プロンプト作成のために覚えておきたい6つのMarkdown記法
前のセクションでChatGPT自身が答えてくれたように、AIに伝わりやすいプロンプトを作成する際、Markdown記法を活用するとさらに効果的です。
Markdownは、情報を論理的に整理し、視認性を高めるためのシンプルな記法です。AIに理解されやすいだけでなく、人間にとっても読みやすくなり、プロンプト作成のスキルが上がります。
「難しそう」と感じるかもしれませんが、AIとのやり取りで使い場合には、ここで紹介する6種類の記号を覚えておけば困ることはないはずです。
見出し(#)で階層を作る
見出しを使うことで、指示の階層を明確にできます。Markdown記法における見出しは「#(シャープ)」記号を使います。
以下のように使います。
# 記事タイトル: SEO初心者向けガイド
## 1. SEOとは?
- 検索エンジン最適化(SEO)の概要
- なぜ重要なのか
## 2. 基本的なSEO対策
- キーワード選定
- 内部リンクと外部リンクの活用
ChatGPTにこのような形式でプロンプトを与えると、見出し構成を意識した出力が得られやすくなります。私の場合は、構成案をもとにAIに記事を書いてもらうときなどに使っています。
箇条書き(-)で情報を明確にする
指示のポイントを箇条書きにすることで、ChatGPTが内容を整理しやすくなります。Markdown記法での箇条書きは「-(ハイフン)」を使います。
例えば以下のような感じです。
- Webサイトのコンバージョン率を上げる方法を解説してください。
- 説明対象はECサイト運営者です。
- 見出しと箇条書きを使い、わかりやすく整理してください。
このように書くことで、必要な情報を漏れなく伝えることができます。
強調(太字)で重要なポイントを目立たせる
ChatGPTは、Markdownの太字を認識して重要なポイントとして判断しやすくなります。
以下の例のように2つの「*(アスタリスク)」記号で、太字にしたい文字を挟みます。
- **ターゲット:** Webマーケティング初心者
- **目的:** SEOの基本を学ぶ
- **条件:** 簡単な言葉で説明
上の例では、「ターゲット:」「目的:」「条件:」という3つの文字をそれぞれ太字にしています。
このように太字を使うことで、重要な情報をAIに対して明確に伝えることができます。
表を使って情報を整理する
Markdownでは、表を用いることで情報を整理しやすくなります。ChatGPTに表形式での出力を指示することも可能です。
表は、「|(パイプ)」記号を使って表現します。ヘッダーとデータ行を分けるために「|——|——|」の記号で区切ります。ハイフンの数は3つ以上であれば、いくつ使っても機能します。
以下のような表形式で出力してください。
| 項目 | 説明 |
|------|------|
| キーワード選定 | 検索需要の高いワードを選ぶ |
| 内部リンク | 関連ページを適切に繋ぐ |
| モバイル対応 | スマホでも見やすいデザインにする |
上記のようにChatGPTに伝えると、イメージ通りの表形式で回答が出力されやすくなります。
区切り線(—)を使って情報を整理する
Markdownでは、区切り線(—) を使うことで、文章の流れを整理し、視認性を向上させることができます。特に、セクションごとの区切りを明確にしたいときに便利です。
以下のように使用することで、記事の流れを整理できます。
## セクション1
このセクションでは、基本的な考え方を解説します。
---
## セクション2
次に、具体的なテクニックについて紹介します。
このように、区切り線を入れることで、文章のまとまりが明確になり、AIにとっての可読性が上がります。特に長文を書く際や、複数の話題を扱う際に有効です。
コードブロックで指示を明確にする
ChatGPTは、コードブロック「`(バッククォート)」で囲まれた部分を特別な指示として認識しやすくなります。
文章の中で使用する場合には、以下のように1つのバッククォートで挟みます。
HTMLの`<div>`タグはについて解説してください。
また、コードが複数行にまたがる場合には、以下のように3つのバッククォートで挟みます。
以下のコードについて解説してください。
```
<html>
<head>
<title>サンプルページ</title>
</head>
<body>
<h1>こんにちは、ChatGPT!</h1>
</body>
</html>
```
このように囲んだ部分は、プロンプトの他とは異なる部分であるとAIに明確に伝えられます。
記事の構成をAIに効果的に伝える
前のセクションで解説したMarkdown記法を使うと、ブログなどの長い記事を効果的にAIに伝えることができます。
たとえば以下のように書くことで、「見出し」「リンク」「リスト」「テーブル(表)」などを、正しくAIに認識してもらうことが可能です。
# ChatGPTが「わかってくれない」を解決|AIに伝わるプロンプトの書き方
[
AI活用 ](https://border-haze.co.jp/web-recipe/category/how-to-use-ai/)
2025年3月27日
[
**ChatGPTに聞いたのに、期待した通りの答えが返ってこない…。**
生成AIを活用している誰もが、一度は抱いたことがある不満ではないでしょうか?
例えば、「この文章をわかりやすくして」と頼んだのに、微妙にニュアンスが違ったり、期待していたほど改善されなかったり。「長めの解説をして」と伝えたのに、意外とあっさりした答えしか返ってこなかったこともあるかもしれません。
自分のブログをChatGPTに読み込ませて、文体や文章構成を真似てもらうといった使い方が可能になります。
ただし、これを1つ1つMarkdown形式に変換するのは大変です。そこで、URLを入力すると記事の内容をMarkdown形式に変換するツールを作成しました。
以下のリンクから、どなたでも無料でお使いいただけます。
まとめ – ChatGPTの賢い使い方をマスターしよう
本記事では、ChatGPTの回答を意図通りにコントロールするためのプロンプト作成テクニックを紹介しました。
重要なポイントを振り返ると、次の3つがカギになります。
- 具体的な指示を出す – 抽象的な表現を避け、条件を明確にする
- 文脈を明示する – 誰向けの情報なのか、どんな前提なのかを伝える
- フォーマットを指定する – 箇条書きや見出し、表などを活用し、整理された出力を得る
また、Markdown記法を活用すると、より伝わりやすいプロンプトを作成できます。見出しや箇条書きを使って情報を整理し、コードブロックやリンクを適切に活用することで、ChatGPTの理解度を向上させることができます。
AIに伝わりやすいプロンプトを書けるようになると、人間にも伝わりやすい文章を書けるようになります。 これは、論理的な構成や明確な表現を意識する習慣が身につくためです。プロンプトの工夫を重ねることで、ChatGPTをより有効に活用しながら、自分自身のライティングスキルも向上させていきましょう。
さらにAIの実践的な使い方については、以下の記事のもまとめています。合わせて役立ててみてください。
ここで紹介したのはあくまでも「プロンプトの書き方」です。この記事で紹介したような「マーケティングの基本概念」のような内容を、そのままブログやYouTubeなどのコンテンツにするのは品質的に弱いです。
より高品質なコンテンツを作るには、「方向性」や「含める内容」などの解像度の高い情報をAIに入力することが重要です。
私は、AIに「生成してもらう」のではなく、「成形してもらう」という使い方がちょうど良いのではないかと考えています。つまり、あくまでもコンテンツは自分の中から生み出し、AIはそれをブラッシュアップするために使うということです。
以下の記事で、プロンプトと一次情報を掛け合わせた実践的なAIライティングの方法について書いています。
さらに、AIと協力しながら書く「共創型AIライティング」をUdemy講座としてまとめました。以下のページで割引クーポンを配布しています。
「共創型AIライティング」実践講座
「伝えたいけど言葉にできない」「時間がない」という方が、生成AI(ChatGPT)と協力しながら「自分らしい文章」を書けるようになるための講座です。
記事へのご質問・ご指摘