Googleアナリティクス(GA4)でデータが取れない原因と対処法

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Googleタグマネージャー(GTM)でGA4を設定したのに、なぜかデータが計測されていない

私が支援してきた現場では、ほとんどのデータ計測不備トラブルが「単純な設定ミス」や「仕組みの理解不足」によるものでした。

難しい技術的な問題ではなく、「タグを設置したつもりが設置できていなかった」「設定したのとは別のプロパティを見ていた」「自分自身を除外設定していた」──そういったごく基本的なポイントが、意外な盲点になっていることがあります。

この記事では、GTMで設定したGA4のデータが取れない原因を以下の4つの視点で整理しながら、よくある原因と対策について解説します。

  • タグの設定ミスによる計測不備
  • ユーザー環境による計測ブロック
  • GA4の仕様・UIによる見え方の誤解
  • Webサイトの構造による制限

発生頻度が高いケースから紹介するので、チェックリストのような形で1つずつ確認してみてください。

なお、本記事ではGoogleタグマネージャー(GTM)を使ってGA4を導入していることを前提に解説しています。GTMの基礎的な情報については、以下の記事をご覧ください。

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タグの設定ミス

GA4でデータが計測されない原因の中でも、もっとも多いのが「タグの設置ミス」や「設定漏れ」です。タグはWebサイトと計測ツールを繋ぐ非常に重要な要素ですので、設定ミスがあるのは致命的です。

意外にも実務の現場では、こうした初歩的な見落としが多く、しかも気づきにくいのが特徴です。1つずつチェックしていきましょう。

GTMのタグ自体がサイトに設置されていない

GTMを使うには、GTMのコンテナコード(gtm.js)をWebサイトのHTMLに埋め込む必要があります。しかし、実際にはこの設置自体が抜けている場合があります。GTMの管理画面で設定を完了させても、HTMLにタグがなければ何も始まりません。まずは、GTMタグが全ページに正しく埋め込まれているかを確認してください。

GTMのタグが正しく設置されているかどうかは、ソースコードを見るのが最も手っ取り早いです。サイト上で右クリックし「ページのソースを表示」を選択すると、HTMLコードが表示されます。

さらにHTMLソース上で「GTM-」でページ内検索(Win:Ctrl + Fキー、Mac:Command + Fキー)してみましょう。以下の画像のようにGTMのタグが見つかれば問題ありません。

ページ内検索でGTMのタグを探すイメージ

GA4を直接設定している場合には、上記と同様の方法で「gtag.js」を探します。

また、サイト上に設定されているGoogle関連のタグの状況は、Tag AssistantのChrome拡張機能を使っても確認できます。詳しい使い方は以下の記事で解説していますので参考にされてください。

万が一設置されていない場合には、以下のページを参考にWebサイトにタグを設置してみてください。以下の記事ではWordPressへのGTMタグの設置方法について解説しています。

WordPress以外のプラットフォームでも理屈は同じです。シンプルに、HTMLソース上にGTMのタグを書き込めれば良いのです。まともなプラットフォームなら公式ヘルプが用意されているはずなので、そうした資料も参考にタグを設置しましょう。

GA4タグがGTMに設定されていない

無事GTMがWebサイトに設置されているなら、今度はそのGTMコンテナにGA4のタグが正しく設定されているかを確認しましょう。

GTM内には、GA4設定用のタグを最初に追加しておく必要があります。GTM上に「Googleタグ」という種類のタグが設定されており、さらに「Initialization – All Pages」トリガーが紐づいていることを確認しましょう。

GoogleタグがGTMに設定されているかを確認するイメージ

GTMにGA4のタグを追加する方法については、以下の記事で詳しく解説しています。

WordPressの高速化プラグインやテーマの機能によるエラー

GTMやGA4のタグを正しく設置したつもりでも、ページのソースを確認すると<head>タグ内にGTMスニペットが見当たらないことがあります。こうした場合は、Autoptimizeなどの高速化系WordPressプラグインがスクリプトの出力を妨げている可能性も考えられます。

こうしたプラグインは、JavaScriptを結合・圧縮・遅延読み込みする特性があり、GTMのコンテナコード(gtm.js)やGoogleタグ(gtag.js)もその対象となっていることがあります。

このような場合は、プラグインの設定画面で「JavaScriptの最適化」オプションを確認し、gtm.jsやgtag.jsを除外対象に設定することで回避できる場合があります。プラグインの影響を切り分けるために、一時的にプラグインを無効化して動作を確認してみることをおすすめします。

また、プラグイン以外にもWordPressテーマそのものの機能による原因も考えられます。JavaScriptの「最適化」や「圧縮」などの機能がないか確認してみましょう。

GA4の測定IDが間違っている

GTMにGA4タグを設定していても、指定している「測定ID」自体が間違っていればデータは送られません。たとえば、別のプロパティのIDを誤って入力していたり、GTM側とGA4側でプロパティを切り替えた際に更新し忘れていたりすることがあります。

測定ID(G-XXXXXX)はGA4プロパティの「データストリーム」設定画面で確認できます。英字・数字の混合で似た文字列が並ぶため、コピーミスにも注意が必要です。GA4タグを設定した際は、必ず実際のプロパティで確認した測定IDを再チェックしましょう。

トリガーの条件が誤っている

GA4のGoogleタグに問題がないけれど、特定のイベントが取得できない場合には、設定しているトリガー条件に問題がある可能性が高いです。

「トリガー」というのは、タグを動作させるきっかけになるものですので、誤りがあればタグは配信されません。

よくあるのは、「特定のURLのときのみ発火」「クリック対象が指定のボタンのみ」といった制限が過剰で、実際には条件にマッチしていないケースです。まずは「すべてのページ」など広い条件でテストし、段階的に絞り込むのが安全です。

設定したイベントにより、条件や設定方法はさまざまです。以下のカテゴリページから、ご自身が設定したいイベントのページをご覧ください。

コンテナが公開されていない

GTMの設定は「保存」しただけでは反映されません。「公開」して初めて、設定がWeb上に反映される仕組みです。設定を変更してもデータが取れない場合、コンテナを公開し忘れていることが原因かもしれません。特に作業者が複数いる場合は注意が必要です。

GTMの管理画面トップで「ワークスペースの変更」に数字が入っている場合には、意図せず公開されていない設定があるかもしれません。

GTMで公開されていない設定がないかを確認するイメージ

イベント設定をしたあとは、必ずコンテナの公開を忘れず行うようにしましょう。

プレビューから公開の基本的な流れについては、以下の記事で解説しています。


Googleの公式ヘルプページにも、タグの設定不備について解説したページがあります。上記で解決しない場合には、以下もご覧ください。

参考:[GA4] ウェブサイトでのタグ設定のトラブルシューティング – アナリティクスヘルプ

ユーザー環境による計測ブロック

GTMとGA4の設定が正しく、サイト構造にも問題がない。にもかかわらずデータが取れていないように見える。そんなときに見落としがちなのが、ユーザー側の環境によるブロックです。たとえば自分自身のアクセスを除外していないか確認してみましょう。

IPアドレス除外が有効になっている

GA4では、社内アクセスや特定ユーザーのアクセスを除外するために、IPアドレスの除外設定が可能です。たとえば、社内ネットワークや制作会社からのアクセスを除外することで、計測データにノイズが混ざりにくいようにできるというわけです。

ですが、この設定をしていることを忘れて、「計測できない」と慌てる方が肌感として非常に多いです。

外部からのアクセスは問題なく取れるけど、自分のアクセスやプレビュー時のイベントだけが計測されない場合は、まずこの設定を疑うべきです。

イベント設定時のプレビューの際には、一時的にIP除外設定を無効にするか、別のネットワーク環境(モバイルデータ通信など)からアクセスして確認するのが有効です。

トラッキング防止の拡張機能・ブラウザ設定

自分のアクセスだけが取れない場合、IP除外以外にもブラウザの拡張機能によるブロックもケースとして多いです。

たとえばGoogleも公式に「Google Analyticsオプトアウトアドオン」というChrome拡張機能を提供しています。他にも広告ブロックなどのセキュリティ関連の拡張機能で、GA4の計測コードがブロックされることがあります。

こうした拡張機能は自分自身で設定していたことを忘れてしまっていることも多いはずです。

GTMのプレビューモードが正しく動作しているのに、GA4側にデータが届かない場合は、自分のアクセス環境そのものがブロックしていないかを確認してみてください。

以下の画像のように、Chromeのアドレスバー右側にあるパズル型のアイコンをクリックすると、適用されている拡張機能が一覧表示されます。

GA4のトラッキングを妨げる拡張機能がないかを確認するイメージ

設定を変更する場合には、「拡張機能を管理」メニューをクリックします。

GA4の仕様・UIによる見え方の誤解

タグは発火しているし、イベントも正しく設定されている。除外設定もしていない。でもレポートにデータが出てこない。そんな場合には、GA4の仕様により「見えていない」だけかもしれません。

当日のデータがGA4のレポートに反映されていない

GA4のレポートは、リアルタイムデータを除き、反映に数時間のタイムラグがあります。特に当日中のデータはレポート画面に出てこないことがあるため、「データが取れていない」と早合点しやすいポイントです。

レポートにデータが表示されていない場合は、まず「リアルタイム」レポートを確認してみましょう。イベントが正しく発火していれば、リアルタイムには表示されるはずです。

また、GA4のデータの処理には24~48時間程度かかるとされているため、2日程度置いて見るのが確実です。

参考:[GA4] データの更新頻度 – アナリティクスヘルプ

そもそもサイトにアクセスがない

極端な例ですが、新規立ち上げサイトやアクセスの少ないLPの場合、「誰もアクセスしていないだけ」ということもあります。自分自身のアクセスが除外されていたり、確認のためのアクセスがまだ発生していなかったりすると、レポート上には何も表示されません。

計測トラブルかどうかを判断するには、まず自分でアクセスしてリアルタイムレポートに反応があるかを確認するのが確実です。

別のGA4プロパティを見ている

想定と異なるGA4プロパティを開いているというケースにも、意外と多く遭遇します。特にクライアントワークや複数のサイトを運用している場合、「以前使っていたテスト用プロパティを開いていた」などの単純な確認ミスが原因ということがあります。

確認する際は、GTMに設定した測定ID(G-XXXXXXXXXX)と見ているGA4のプロパティIDが一致しているかを、念のため突き合わせておくと安心です。

測定IDの確認方法がわからない場合には、以下のページを参考にされてください。

イベントのパラメータがレポートに表示されない

GTMでイベントタグを作成し、パラメータ(たとえばクリックしたボタンのテキストやURLなど)も送信している。にもかかわらず、GA4のレポート上では設定したパラメータのデータが見えない。このような場合、「カスタムディメンションの登録」が抜けている可能性があります。

独自に設定したパラメータは、そのままではレポート上に表示されません。表示したいパラメータは、GA4管理画面でカスタムディメンションとして明示的に登録する必要があります。登録しても即座にデータが表示されるわけではなく、反映には24時間ほどかかることもあります。

設定したタグやイベントは問題なく動いていても、「見えるようにする」ための設定が別途必要なのです。

イベントパラメータとカスタムディメンションの関係については、以下の記事で整理しています。

ユーザー属性が表示されない

GA4では、年齢や性別、興味関心といったユーザー属性データも取得できます。ただしこれは、Googleシグナルを有効にしていることが前提です。これをオフにしたままだと、ユーザー属性は一切表示されません。

また、広告のカスタマイズを無効にしているユーザーや、Googleアカウントにログインしていないユーザーからは、属性情報そのものが取得されない仕様になっています。つまり、「データがない」のではなく、「もともと取れない」ケースもあるということです。

Googleシグナルも含めたGA4の初期設定については、以下の記事でまとめています。

キーイベント名が計測されない

キーイベント(コンバージョン)を設定する際、GA4では「イベント名」を指定して登録する必要があります。このとき、GTMで送っているイベント名と1文字でも違えば別イベントとして扱われるため、正しくカウントされません。

特にアンダースコアや大文字・小文字の違いなどは見落としやすく、「登録したつもりなのに計測されない」というトラブルが起きがちです。キーイベントとして登録するイベント名は、GTM側の設定をそのままコピーして使うことを推奨します。

キーイベントの設定方法について詳しくは、以下の記事をご覧ください。

セッションやユーザー数の合計が合わない

以下の画像のように、セッションやユーザーの合計が合わない場合は、GA4のデータの仕様による「見え方」の問題であることがほとんどです。

たとえば、1回のセッション内で複数のページを閲覧した場合、ページごとに1セッションとカウントされるため、ページ別セッションの合計は実際のセッション数より多く見えることがあります。これは仕様に基づいた表示のズレであり、データの誤りではありません。指標の定義を再確認しておきましょう。

詳しくは以下の記事でも解説しています。

Webサイトの構造による制限

GA4のタグやGTMの設定が正しくても、サイトの構造そのものが原因で、データが取得できないことがあります。特に最近増えているノーコードツールやSPA(シングルページアプリケーション)のような構造を持つWebサイトでは、思った通りに計測が機能しないことがあります。

SPAとは、ユーザーがページ遷移をしても画面全体がリロードされることなく、JavaScriptによって必要な部分だけが動的に書き換えられるWeb構造です。「Studio」や「Wix」などのノーコードツールで採用されていますので、目にする機会は多いはずです。

見た目は非常にスムーズですが、GA4やGTMのような計測ツールにとっては厄介な存在です。

GTMの多くのトリガーは「ページが読み込まれたタイミング」で発火する仕様になっています。SPAではページ遷移の際にHTMLの再読み込みが起こらないため、「ページビューが発火しない」「イベントが取得されない」といった問題が発生します。

とくにStudioのようなノーコードCMSは、デフォルトでSPA構造を採用しています。つまり、何も考えずに従来型のWebサイトと同じようにGTMを設定しても、GA4タグが想定通りに機能しない可能性が高いのです。

このような場合は、次のような対応が必要になります。

  • ページビューの取得を「履歴変更」トリガーに変更する
  • JavaScriptのカスタムイベントを使って手動でイベントを送信する
  • そもそも、SPA構造ではなく通常のページ構成に戻す(できるなら)

特にマーケティング目的で計測の精度が求められる場合、SPA構造が足かせになることは少なくありません。「ツールの使いやすさ」と「計測のしやすさ」は時にトレードオフになることを理解しておきましょう。

そもそもSPAは、近年利用が増えているChatGPTやGeminiなどのAIクローラーがページの内容を読み取りづらいとされています。SEOも含めた自然流入をメインで狙うなら、SPAは選択肢から外すべきです。

応急処置として、StudioでのGTM&GA4の設定方法については、以下の公式ブログの記事で解説されています。

参考:StudioとGTM連携!ページ閲覧をトリガーにタグを配信する方法

計測データの「見方」そのものがズレている場合

GA4を使い始めて間もない方に多いのが、「正確な実数」を求めすぎてしまうということです。しかしGA4は、すべてのユーザー行動を100%正確に捉えるものではないという前提を持つことが重要です。

GA4では、以下のような事情でユーザー行動が一部しか計測されないことがあります。

  • トラッキングを拒否しているユーザーがいる
  • ブラウザやOSのプライバシー設定により計測が制限されている
  • Google側で一定のサンプリングやフィルタリングが行われている

たとえば、前の方で解説した「Google Analyticsオプトアウトアドオン」などのChrome拡張機能を使えば、ユーザー側で簡単にトラッキングをブロックできてしまうわけです。

GA4の数値は「行動の兆し」や「変化の傾向」を見るためのツールであり、1件単位の成果を正確にカウントできるものではないと理解しておきましょう。

ちょっと珍しい計測不備の例

ここでは、一般的な設定ミスや構造的な問題とは異なる、一見すると「計測できているように見える」けれど、実は不完全な構成になっているケースを紹介します。基本が押さえられていても、このような変則的な実装により、意図しないデータの欠落が起きていることがあります。見落とされがちな落とし穴として、ぜひ確認しておきたいポイントです。

gtag.jsとの競合が起きている

GTMと並行して、GA4のタグを手動で直接埋め込んでいる(gtag.jsを使っている)場合、GTMからのタグと競合することがあります。特にgtag.jsがGTMよりも先に読み込まれると、GTMがうまく機能しないことがあります。

サイトのソースコードを確認し、以下のようにgtag.jsとGTMのタグが共存していないか確認しましょう。

HTMLソース上にgtag.jsとGTMのタグが共存しているケースのイメージ

私が見た事例では、上記の状態でプレビューモードの起動中にページ遷移をすると、Tag Assistantとの接続が切れてイベントの計測ができませんでした。

こうした誤作動を防ぐためにも、GA4のタグをGTMに統合し、手動埋め込みしているタグは削除するようにしましょう。

「GA4:イベント」タグのみで page_view を送信している

まれに見かける構成として、Googleタグを使わず、「GA4:イベント」タグで page_view イベントだけを送信しているパターンがあります。この場合、page_view は記録されているのに、その他のイベントが一切届かないという状態になります。

GA4ではGoogleタグがベースとなり、これにひもづける形で各種イベントタグを動かすのが基本的な仕組みです。設定タグがない状態では、イベントタグ単体で送っても、GA4側がその文脈を正しく理解できずにセッションが切れてしまいます

このケースは、「page_view は取れている=設定は問題ない」と誤認しやすいため、特に注意が必要です。Googleタグを設定すれば、page_viewイベントは自動で計測されます。

以下のようにGTMの中にGoogleタグが設定されているかどうか、今一度確認しましょう。

Googleタグが正しく設定されているか確認するイメージ

上記のようになっていれば問題ありません。

よくある質問(FAQ)

GTMは設置したのにデータが取れません。なぜでしょうか?

GTMタグが正しくWebサイト全体に埋め込まれているか、ソースコードまたはChrome拡張機能「Tag Assistant」で確認してください。また、GTM内でGA4タグを設定し、公開しているかも重要です。方法については前述のとおりです。

GA4のイベントを設定したのに、レポートに表示されません

イベントがレポートに反映されるまでにはタイムラグ(最大48時間程度)があります。リアルタイムに表示されていれば基本的に問題ありません。時間を置いて確認してみてください。

また、オリジナルで設定した「イベントパラメータ」は、カスタムディメンションまたはカスタム指標として登録しなければレポートに表示されることはありません。

詳しくは以下のページをご覧ください。

タグをすべて設定したのに、page_view以外のイベントが記録されません

Googleタグ(旧:GA4設定タグ)が設定されていない可能性があります。このタグがないと、他のイベントタグの動作が正しく行われません。GTM内の設定を今一度確認してみてください。

自分のアクセスだけが計測されません。なぜでしょうか?

IPアドレス除外設定や、広告ブロッカー・オプトアウト拡張機能が原因の可能性があります。設定を一時的に無効化するか、別のネットワークから確認してみてください。

SPAサイトでイベントがうまく取得できません

SPAではページ遷移時にページ全体の読み込みが発生しないため、通常の「ページビュー」トリガーが機能しません。ページビューを計測するために「履歴の変更」トリガーを使う必要があります。

初心者には計測設定が難しいうえにWeb上に情報も少ないため、計測を重視するならSPAの利用は推奨できません。

複数のGA4プロパティを使っていて混乱しています。どれを見ればいいですか?

GTMで設定した測定ID(G-XXXXXXXXXX)と、GA4で開いているプロパティのIDが一致しているか確認してください。

混乱を避けるためにも、使っていないプロパティは「不要」などと名前を変え、本当に必要なさそうだと確認できたら削除しておきましょう。

数字が正確じゃない気がするのですが…GA4は信用できますか?

GA4はユーザーのプライバシー保護や一部のサンプリングにより、すべての行動を100%記録する仕組みではありません。傾向や変化を見るためのツールとして活用するのが基本です。

まとめ:単純ミスから潰していこう

本記事で紹介したように、トラブルの多くは「難しい設定」よりも、「理解のズレ」や「確認不足」によって生じています。

  • タグがそもそも設置されているか?
  • イベントは発火しているか?
  • GA4の画面で何が表示される仕様なのか?

上記のように問題を冷静に切り分けて考えるのが一番の近道です。

そしてもうひとつ重要なのは、「完璧なデータ」を求めすぎないこと。GA4は、傾向を把握し、改善のヒントを得るためのツールです。数字が完全でなくても、そこから導かれる「気づき」こそが価値の源泉になります。

まずは、今回紹介した各ポイントを一つずつ見て、設定が正しくできていることを確認しましょう。設定が正しいなら、それ以上の細かい差分を深追いしすぎず、「データを活かす」ということを考えるべきです。

GA4を「ざっくりと」理解したい方へ

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屋嘉比 馨
ボーダーヘイズ・ジャパン代表
ウェブ解析士協会所属・ウェブ解析士。
ラジオ局、広告代理店などに勤務ののち、大手SIerのWebマーケティング担当に。主にオウンドメディア、広告運用にて営業リード・採用応募獲得に貢献。
2022年に独立し、ボーダーヘイズ・ジャパンを設立。
これまで100サイト以上の改善・計測環境構築に貢献した経験をもとにUdemy講師としても活動中。受講生4,600人以上、Udemy Business認定コースも含めベストセラーコース5本を抱える。

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