【これで悩まない】GA4レポート3つの使い分け|探索&Looker Studio
GA4への移行を無事完了させたものの、以下のようなお悩みをお持ちのマーケティング担当者も多いのではないでしょうか。
- GA4のレポートの見方がわからない
- ユニバーサルアナリティクスで見ていた指標がどこで見られるのか知りたい
- 「レポート」と「探索」をどう使い分ければ良いのかわからない。そもそもレポートが使いづらい
GA4はUAと使い方が大きく異なるため、「使いづらい」と感じてしまう方も多いでしょう。私がお客様から相談を受ける中でも、「そもそもデータをどうやって見るのかわからない」という声を多数いただきます。
GA4のレポートは、ポイントさえ押さえれば、UAと同様に見たいデータを探せます。むしろ「UAよりも便利になっている」といえる機能もあるくらいです。
この記事では、GA4の基本的なレポートの使い方をキャプチャを多数使いながら解説していきます。GA4を導入したものの使い方がわからずお手上げ状態の方も、最後まで読めば最低限のデータの見方をマスターできるはずです。
はじめに簡単に説明しておくと、記事で紹介するGA4のレポートは3種類あります。それぞれ用途により機能が分かれており、表にまとめると以下の通りです。
レポートの見た目 | レポートの種類 | レポートの用途 |
---|---|---|
標準レポート | データの概要を把握する | |
探索 | データを深掘り分析し洞察を得る | |
Looker Studio (旧Googleデータポータル) ※外部ツール | データを定点観測するためのダッシュボードを作成する |
Looker Studioについては、以下の記事で詳しく解説しています。
すぐに使わない機能もあるとは思いますが、後で思い出せるように知識として持っておくと良いでしょう。
Webで成果を上げるにはアクセス解析は必須です。GA4の「初見殺しインターフェース」に負けずに、使いこなしていきましょう。
本記事の内容は動画でも解説しています。
GA4で活用できる3つのレポート
まずは、GA4のレポートの種類を押さえておきましょう。
Googleアナリティクス4(GA4)でユーザー数やコンバージョン数などの基本的な指標を確認できるレポートには以下の3つがあります。
- レポート
- 探索
- Looker Studio(旧Googleデータポータル)※外部ツール
それぞれ以下のように、用途によって使い分けます。
レポートの見た目 | レポートの種類 | レポートの用途 |
---|---|---|
レポート | データの概要を把握する | |
探索 | データを深掘り分析し洞察を得る | |
Looker Studio | データを定点観測するためのダッシュボードを作成する |
3つのレポートについて、それぞれ順番に解説していきます。
レポート|主要な指標をざっくり把握する
最も簡単にアクセスできるのは「レポート」です。
基本的な指標を素早く確認できるので、Webサイトのユーザー数やコンバージョン数などをざっくり見たい時に便利に使えます。
GA4の管理画面左側のアイコンエリアの「レポート」を選択しアクセスしてみましょう。
左カラムのレポートメニューで、目的のレポートに移動できます。
レポート機能で使える指標は以下の通りです。GA4で使えるすべてのイベントが表示できるわけではないので注意しましょう。
指標 | 概要 | 備考 |
---|---|---|
ユーザー | Webサイトにアクセスしたユーザー数。いわゆるユニークユーザーのこと。 | 探索レポートやLooker Studioでは「アクティブ ユーザー」と表示されます。 |
新規ユーザー数 | そのWebサイトに初めて訪れたユーザーの数。 | あくまでもGA4が「新規ユーザー」と判定した指標のため、ユーザー側の環境によってはリピーターでも新規と判定される場合があります。 参考値として使うにとどめておきましょう。 |
表示回数 | ページが表示された回数。いわゆるページビューのこと。 | ページ系のレポートでのみ表示できます。 |
エンゲージのあったセッション数 | 以下の条件のいずれかを満たすセッションの数。 ・10秒以上継続 ・コンバージョン イベントが発生 ・ページビュー2件以上発生 | ユーザーにとって「価値のある訪問」になった数といえます。 |
エンゲージメント率 | 上記の「エンゲージのあったセッション数」が訪問数に占める割合。 | UAの時に存在した「直帰率」と同じく、Webサイトのクオリティを判定する指標の1つとして使えます。 ※GA4にも直帰率は存在しますが、エンゲージメント率の逆数となっています。 |
平均エンゲージメント時間 | ユーザーがWebサイトの画面をアクティブに表示していた時間。 | 別タブで開くなどして、「URLは開いていたがページを見ていない」という状態のものはカウントされません。 |
イベント数 | Webサイト上で発生したすべてのイベント数。 | プルダウンで個別のイベント数に切り替えて見ることができます。 |
コンバージョン | Webサイト上で発生したすべてのコンバージョンイベント数。 | コンバージョン設定をしていなければカウントされません。 イベントと同じく、プルダウンで個別のコンバージョンイベントに切り替えられます。 |
上記の表以外の指標を見たい場合には、探索またはLooker Studioを使うことになります。また、上記に記載があるものでも、レポートの種類によっては見たい組み合わせで表示できないものもあります。
レポートメニューの中でも、Webサイト運営の際には以下の視点でデータを見ていくと良いでしょう。
- どんなユーザーがサイトを訪れているか(性別・年齢・デバイスなど)→ユーザー属性
- ユーザーがどこから訪れているか(参照元)→ユーザー獲得またはトラフィック獲得
- どのページがよく見られているか→ページとスクリーン
それぞれのレポートへのアクセス方法を解説します。
ユーザーの性別・年齢を見る
サイトを訪れたユーザーの性別や年齢を見るための「ユーザー属性」レポートの使い方を解説します。
GA4のレポートを開き、左カラムのメニューから「ユーザー > ユーザー属性 > ユーザー属性の詳細」と進みます。
デフォルトでは国別のデータが表示されるため、表のタイトル部分のプルダウンをクリックして「年齢」や「性別」に切り替えましょう。
ユーザー属性レポートでは、性別や年齢の他にも「地域」「市町村」別のデータを見ることができます。広告運用の際など、コンバージョンしやすいユーザー属性に対して配信を強化するといった使い方も可能です。
Googleシグナルが有効になっていない場合、年齢や性別のデータは表示されません。
GA4管理画面から「管理 > データ設定 > データ収集」と進み、Googleシグナルをオンにしましょう。
以下の記事でも手順を解説しています。他の設定とあわせて確認してみてください。
デバイス別のアクセスを見る
サイトを訪れたユーザーがどのようなデバイス(パソコン、スマホ、タブレット)で訪れたのかを確認する手順です。
GA4のレポートを開き、左カラムの「ユーザー > テクノロジー > ユーザーの環境の詳細」と進みます。
デフォルトではブラウザ別のデータが表示されます。表のタイトル部分のプルダウンをクリックし、「デバイス カテゴリ」に切り替えて使いましょう。
このレポートでは、ユーザーのブラウザやデバイスモデル(詳細な機種名)などを詳しく見ることができます。サイトのユーザビリティ改善のヒントとして活用しましょう。
ユーザーがどこから訪れたのかを見る
ユーザーがWebサイトに訪れた時の流入元を見ることも可能です。
GA4のレポートを開き、左カラムの「ライフサイクル > 集客 > ユーザー獲得(またはトラフィック獲得)」と進みます。
レポートメニューにライフサイクルが表示されない場合には、「ライブラリ」をクリックし、「コレクション」の中から探します。
「ライフサイクル」のカードのメニューを開き、「公開」ボタンを押すとメニューに追加されます。
参照元を確認する場合、レポートメニューには「ユーザー獲得」と「トラフィック獲得」があります。
それぞれ以下のように使い分けると良いでしょう。
レポートの種類 | 使い分け方 |
---|---|
ユーザー獲得 | 新規ユーザーの獲得に貢献した流入元を把握する場合に使います。 |
トラフィック獲得 | 新規・リピーターの区別なく、Webサイト訪問の獲得に貢献した流入元を把握する場合に使います。 |
デフォルトでは「ユーザーの最初のデフォルトチャネルグループ(またはセッションのデフォルトチャネルグループ)」別のデータが表示されます。より詳しい流入元が見たい場合には、「参照元 / メディア」と記載のあるものに切り替えて使いましょう。
デフォルトチャネルグループとは、GA4で流入元の種類を大まかに分類したものです。代表的なチャネルには以下のようなものがあります。
デフォルトチャネルグループ | 内容 |
---|---|
Organic Search | GoogleやYahooなどの検索エンジンからの訪問を表します。リスティング広告からのアクセスは含まれません。 |
Paid Search | 検索エンジン上に表示されるリスティング広告経由での訪問を表します。 |
Display | バナー広告などのディスプレイ広告経由での訪問を表します。 |
Direct | ブックマークやURLの直打ちなど、Webサイトに直接アクセスした訪問を表します。 |
Referral | 別のWebサイトからのリンクをたどってアクセスした訪問を表します。 |
Organic Social | TwitterやFacebookなどのSNSからの訪問を表します。 |
「参照元 / メディア」では、流入チャネルをさらに詳細表示できます。
参照元 / メディア | 内容 |
---|---|
google / organic | Googleから自然検索されてたどり着いた訪問を表します。 |
google / cpc | Googleのリスティング広告を経由した訪問を表します。 |
google / display | Googleのディスプレイ広告を経由した訪問を表します。 |
(direct) / (none) | ブックマークやURLの直打ちなど、Webサイトに直接アクセスした訪問を表します。どのようにアクセスしてきたのかという詳細を知ることはできません。 |
example.com / referral | 別のWebサイトからのリンクをたどってアクセスした訪問を表します。「example.com」の部分には流入元のドメインが表示されます。詳細なURLを知ることはできません。 |
facebook.com / referral | Facebookからの訪問を表します。「参照元 / メディア」のレポートでは、SNSからのアクセスも「Referral」と同じ形式で表示されます。参照元のドメインからSNSからのアクセスかどうか判断しましょう。 |
参照元の情報は、UTMパラメータを使うことで制御することもできます。以下の記事で詳しく解説しているので、合わせてご覧ください。
ページごとのアクセス数を見る
ページ単位でのアクセス数を見る方法を見ていきましょう。
GA4のレポートにアクセスし、左カラムから「ライフサイクル > エンゲージメント > ページとスクリーン」と進みます。
デフォルトでは「ページパスとスクリーンクラス」が設定されていますが、表のタイトル部分を切り替えることでページタイトルを表示することも可能です。
また、「ライフサイクル > エンゲージメント > ランディングページ」では、ユーザーが訪問時に最初に表示したページ別のデータを見ることもできます。こちらでは、流入ページ別のコンバージョン率などを把握し、改善すべきページの優先順位づけなどに利用できます。
複数のディメンション(分析軸)を組み合わせる
レポートでは、ディメンション(データの切り口)を2つまで使うことができます。
例えば、ランディングページ別でデータを見るとき、流入元も合わせて見たい場合もあるのではないでしょうか。
そのような場合には、2つ目のディメンション(セカンダリディメンション)を追加することができます。以下の例では、「ランディングページ」と「参照元」を両方表示しています。
セカンダリディメンションを追加する場合は、レポートの表のタイトル横にある「+」マークをクリックします。
使えるディメンションが一覧表示されるので、目的のものを探して選択しましょう。プルダウン内で検索することも可能です。
セカンダリディメンションには、独自に設定したカスタムディメンションを設定することもできます。カスタムディメンションについて詳しくは以下のページで紹介していますので、あわせてご覧ください。
Search Consoleレポート
Search Consoleのレポートを追加することも可能です。
レポート画面左下の「ライブラリ」をクリックすると、画面中央のコレクションエリアに「Search Console」のカードが表示されます。
カードの右上のメニューボタンをクリックし、「公開」を選択すると、左側のレポートメニューにSearch Consoleが追加されます。
Search Consoleレポートでは、ページごとに検索エンジン上での表示回数とクリック率などと合わせて、エンゲージメント率やコンバージョン率などのサイト内の指標を一気通貫で見ることができます。
Search Consoleレポートが表示されない場合には、GA4とSearch Consoleのアカウント連携ができていない可能性があります。
GA4管理画面左下の「管理」ボタンを押し、一番下までスクロールすると、「Search Consoleのリンク」というメニューが表示されます。ガイダンスに沿って設定しておきましょう。
Search Consoleとの連携方法について、詳しくは以下の記事でも取り上げていますので、詳しく知りたい方はご覧ください。
探索|データを深掘り分析する
「レポート機能では物足りない」「より詳しくデータを見たい」という場合には、探索機能を使いましょう。
レポートでは表示できないディメンションや指標を自由に組み合わせて使えます。
GA4管理画面左側の「探索」をクリックしたら、まずは「空白」のレポートを表示してみましょう。
探索レポートを使うには、最初にレポートの画面構成を理解しておく必要があります。
以下の図のように、大きく3つのエリアに分けて、左から順に見てみましょう。
- 変数:一番左側の「変数」と書かれた部分は、使いたいデータをあらかじめ読み込んでおくエリアです。
- タブの設定:真ん中の「タブの設定」は、読み込んだデータをどのように使うか決めるエリアです。
- グラフエリア:右側の最も広いエリアに、「タブの設定」で設定した通りに表やグラフが表示されます。
上記の配置と役割を覚えておけば、好きなディメンションと指標を組み合わせて見たいデータを表示できるでしょう。
探索機能の基本的な使い方
まずは、シンプルな表形式でデータを表示してみましょう。
ここでは、ディメンションに「ランディングページ」と「デバイスカテゴリ」、指標に「アクティブユーザー」を設定したピボットテーブルを作成してみます。
GA4管理画面左側の「探索」をクリックし、表示されたデータ探索の中から「空白」を選択します。
左側の「変数」の「ディメンション」横にある「+」マークをクリックします。
ディメンションの一覧が表示されるので、検索フォームから「ランディングページ + クエリ文字列」を探します。追加したい指標にチェックを入れ、「インポート」ボタンを押します。
ディメンションと同じように指標も読み込みます。「アクティブユーザー数」を探してインポートしましょう。
読み込んだディメンションと指標を、「タブの設定」で設定します。
「行」の「ディメンションをドロップするか選択してください」の表示がある部分をクリックし、「ランディングページ + クエリ文字列」を選択しましょう。
同様に「列」には「デバイスカテゴリ」、「値」に「アクティブユーザー数」を配置してください。
ディメンションと指標を配置すると、以下のような表が完成します。
上記の方法を応用し、いろいろなディメンションや指標を組み替えてみましょう。
ユーザーのたどった経路を分析する
Webサイトを訪れたユーザーが、どのような経路をたどったのかを知りたい時には、「経路データ探索」が便利です。
UAでいう「行動フロー」と似ていますが、GA4の探索では「終点からの分析」も可能になりました。つまり、コンバージョンに至るまでに、ユーザーがどのような経路をたどったかを分析できるというわけです。
終点から分析するための設定方法を見てきましょう。
GA4管理画面の「探索」をクリックし、開いた画面から「経路データ探索」を選択します。
早速プリセットされたレポートが表示されますが、終点からの分析を行う場合には、右上の「最初からやり直す」を押して設定をリセットします。
リセットすると「始点」と「終点」を選択できるエリアが出現しますの。「終点」をクリックし、「イベント名」を選択しましょう。
表示されたイベント一覧の中から、終点として設定したいイベント名を選択します。今回は「add_to_cart」(商品をカートに追加)を選択しました。
フロー図が表示されますが、デフォルトではイベント単位での表示になっているため、「ステップ」の箇所をクリックし「ページパスとスクリーンクラス」を選択し切り替えます。
表示されたフロー図の各ポイントをクリックすると、そのページの前にいたページの一覧が表示されます。展開されたページをさらにクリックし、経路をたどって分析してみましょう。
ユーザーがコンバージョンに至るまでに必ず通るページがあれば、それがCVRを上げるのに重要なコンテンツになっているかもしれません。
ユーザーをセグメントでグルーピングして分析する
探索機能では、「セグメント」と呼ばれる機能を使ってユーザーをグルーピングできます。
例えば、「コンバージョンに至ったユーザー」と「至らなかったユーザー」では行動にどのような違いがあるのか、「あるページを見たユーザー」と「見ていないユーザー」ではCVRにどのような影響があるのか、などより深い分析を行うことが可能です。
それでは、セグメントの作成手順を紹介します。
今回は、「コラムを見たユーザー」と「コラムを見ていないユーザー」で、コンバージョン率に違いがあるかどうか比較してみます。
既存の探索レポートにセグメントを追加してみましょう。
「変数」の中の「セグメント」横の「+」アイコンをクリックします。
セグメントの新規作成メニューの中から「ユーザーセグメント」を選択します。
表示された画面内の「新しい条件を追加」プルダウンをクリックし、一覧の中から「ランディングページ+クエリ文字列」を選択します。
「フィルタを追加」ボタンを押し、条件に「含む」「/columns/」(任意のページのURL)を設定します。
セグメントに名前をつけて「保存」ボタンを押します。
前のステップで作成したセグメントと比較するためのセグメントも作成しましょう。
再度新規で「ユーザーセグメント」の作成画面を開いたら、「次の条件に当てはまるユーザーを含める」の右側のゴミ箱マークをクリックし条件を削除します。
「除外する条件グループを追加」をクリックし、前のステップと同様に「ランディングページ+クエリ文字列」に「/columns/を含む」という条件を追加し保存します。
「コラムを見たユーザー」「コラムを見ていないユーザー」という2つのセグメントを適用し、それぞれのコンバージョン率を比較したところ、「コラムを見たユーザー」の方がコンバージョン率が高いことがわかりました。
このように、特定の行動をとったユーザー同士を比較したいとき、セグメント機能は便利に使えるでしょう。
Looker Studio|定点観測用ダッシュボードを作る
ここまで紹介してきたGA4のレポートと探索は、データを定点観測するのには向きません。
レポートは見るたびに設定し直さなければなりませんし、探索はグラフのビジュアルがわかりづらいからです。また、両者とも指標同士の計算をできません。
そうした課題を解決するのが「Looker Studio(ルッカースタジオ)」です。以前は「Googleデータポータル」と呼ばれていたツールなので、こちらの名前でご存知の方もいるかもしれません。
Looker Studioは、Googleが提供する無料のダッシュボードツールです。データのビジュアライズに特化しており、以下のように表やグラフを自由に配置できます。
特定のイベント数やユーザー数などの指標同士の計算をすることも可能です。
Googleアナリティクスのアカウント権限を持っていないユーザーにも、Looker Studioの権限を渡してアクセス解析データを見せることができるというメリットもあります。
分析の幅が広がるので、まずはGA4のデータを連携させておきましょう。
Looker StudioでGA4のダッシュボードを作る方法については、以下の記事でより詳しく解説しています。あわせて活用してください。
GA4との連携手順は以下の通りです。
最初に、Looker StudioのWebサイトにアクセスしましょう。Googleアカウントを持っていれば、以下の画面に辿り着けるはずです。
最初に「空のレポート」をクリックします。
Looker Studioに接続できるデータの一覧が表示されるので、「Googleアナリティクス」を選択します。
Looker Studioに接続したいGA4プロパティを選択し、右下の「追加」ボタンを押します。
GA4のデータを接続すると、以下のような画面が表示されます。探索機能と同じく、グラフの表示エリアと設定エリアが分かれているので、位置関係と役割をざっくりと把握しておきましょう。
- データ:一番右側の「データ」と書かれた部分は、レポートに接続済みのデータが表示されます。
- 設定:真ん中の「グラフ」は、読み込んだデータをどのように使うか決めるエリアです。
- グラフエリア:左側の最も広いエリアに、「タブの設定」で設定した通りに表やグラフが表示されます。
探索とは逆に、右側に設定エリアが配置されています。使い方は探索に似ており、ディメンションと指標をそれぞれ配置していくことでグラフにデータを表示できます。
データを表やグラフで可視化する
Looker Studioのレポートは、かなり自由度の高い表現をすることが可能です。PowerPointやExcelで作れるグラフなら大抵表現できるでしょう。
グラフの種類を変えるには、Looker Studio管理画面右側の「グラフ」の部分をクリックします。
設定次第で、以下のようなグラフ表現が可能になります。
指標同士を掛け合わせてCVRやCTRを計算する
Looker Studioは、イベント数やセッションなどの指標同士を計算することができます。
例えば以下の図では、アフィリエイトリンクがクリックされた回数を、アフィリエイトリンクが表示された回数で割ってCTRを算出しています。
ブログやオウンドメディアなど、記事単位のパフォーマンスを計測するために、こうした計算指標の設定は必須です。GA4のレポートでも探索でも分析できない場合にも、Looker Studioなら実現できることがあります。
上記の「アフィリエイトリンクのクリック」などは独自に設定したイベントです。標準のデータセットの中にはありませんので注意してください。独自イベントの設定方法は以下で解説しています。
Looker Studioの設定も含め、Webサイトに設置したユーザー導線のイベント計測をまとめて設定したい方に向けて、Udemyのオンライン講座もご用意しています。
GA4のカスタムイベント設定からLooker Studioによるダッシュボード化までの一連の流れをワンストップで解説しています。以下のリンクよりご利用ください。
メールでPDFファイルを定期配信する
Looker Studioで作成したレポートは、自動でメール送信することが可能です。
送信先はGmailアドレス以外も設定でき、メールにPDFファイルが添付されるため、普段Googleアナリティクスを扱うことのないメンバーにもデータを共有できます。
レポート右上の「共有」ボタンから配信設定を行います。
配信頻度などの他、メール文や配信するページの設定なども行えます。
よくある質問
GA4のレポートに関するよくある質問をまとめました。
ユーザーレポートに年齢や性別のデータが表示されません。
Googleシグナルが無効な場合、年齢・性別のデータは表示されません。
GA4管理画面から「管理 > データ設定 > データ収集」と進み、Googleシグナルを有効にすれば年齢や性別などのユーザー属性のデータが収集されるようになります。
※設定した時点から収集が始まります。過去にさかのぼって取得することはできませんので、早めにGoogleシグナルの設定を済ませておきましょう。
レポートメニューにライフサイクルやユーザーが表示されません。
GA4のアカウントによっては、ライフサイクルやユーザーのレポートは非表示になっている場合があります。
GA4管理画面から「レポート > ライブラリ」と進み、「コレクション」の中から目的のレポートを見つけ、メニューから「公開」を選択しましょう。
まとめ
GA4のレポートの見方について解説してきました。
「どんなユーザーが、どこから来て、どのページを見ている」といった基本的なデータなら、GA4の標準的なレポートでも確認できます。
より深い分析がしたいときには「探索」、指標を定点観測したい場合には「Looker Studio」と使い分けましょう。
UAからGA4になり、「レポートが使いづらい」と嘆いている場合ではありません。UAでできたことはGA4でもできます。
データの見方を覚えて、Webサイトの改善に役立てていきましょう。